童話『マッチ売りの少女』は、女の子がマッチで不思議な幻を見ながら凍え死んでしまう悲しい物語です。
しかしそのマッチには何故そんな効果があったのでしょうか?
今回はそんな疑問を紐解いてくれるひみつ道具『ドリームマッチ』の紹介です。
ドリームマッチとは?
人間の考えてる事を映し出す効果を持っており、その人に向けてマッチを擦ると、炎の中にその人の考えている事が浮かび上がります。
効果はその火がついてる間だけで、火を消したりマッチが燃え尽きると同時に幻は消えてしまいます。
コミックでの使われ方
しずかちゃんの家でクリスマスパーティが開かれることとなり、かくし芸に悩むのび太。
そんなのび太を見てドラえもんが『ドリームマッチ』を出します。
人の心を映すマッチなので、これで皆の考えている事を当てるといというのです。
試しにのび太の心を覗くと、欲しいクリスマスプレゼントが現れました。
しかしパパの心を覗くと、あげたいプレゼントは目覚まし時計でした。
ドラえもん8巻「マッチ売りのドラえもん」P127:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
残念ながらしずかちゃんが体調不良でパーティが中止になったので家に帰る2人でしたが、なんとパパとママもクリスマスだからと映画に行ってしまったようです。
カギがかかっているので中に入ることができず、2人は家の前でドリームマッチを使い、ストーブやご馳走などの幻覚を出して寒さと空腹をしのごうとするのでした。
マッチ売りの少女もつかっていた
実は童話『マッチ売りの少女』は実は本当の出来事で、たまたまタイムマシンで
その時代に行っていた未来人が落としていったドリームマッチを少女が拾い、起きた出来事だというのです。
ドラえもん8巻「マッチ売りのドラえもん」P126:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しかしこれ、ドラえもんは結構あっさりと語っていますが、歴史に重大な影響を与えてしまっているように気がするのですが・・・。
世界的にも有名な童話ですから、海外の文学史に深く関与してしまっています。
これだけ影響があるとタイムパトロールが黙ってない気がするのですが、この時はまだそういった話はなかったようですね。
ドリームマッチに似た道具
似たような道具として、幻を見せるという効果ではコミックス3巻登場の『ソーナルじょう』があります。
この錠剤をのむと、飲んだ人の考えた通りに何でも『そうなる』という幻が見え、そう思い込むようになっています。
暗示力はかなり強く、例えば泳いでいると思いこむと、それ以外の人にはその人は宙に浮いて見えます。
コミックス32巻「オンボロ旅館を立て直せ」では、水道を止められたホテルでお客さんにお風呂に入った幻を見せていました。
また、コミックス20巻『ココロコロン』に登場した『思い出コロン』は、誰かの思い出の品物に振りかけると、その物に関わる懐かしい思い出が次々と幻となって持ち主に見えてきます。
心の中を見る道具では、コミックス34巻『雨男はつらいよ』に登場する『心の声スピーカー』があります。
心の中を覗きたい人にケーブルをつなぐと、スピーカーから心の声が聞こえて心の中で悩んでいる事を聞きだしたりできます。