人間たるもの、出来れば悲しい話など聞かずに毎日面白い話だけを聞いて、気楽に笑っていたいものですね。
しかし世の中にはそうそう面白い話は転がっていません。
今回はそんな時に役立ってくれるひみつ道具「ゲラゲライヤホン」の解説です。
ゲラゲライヤホンとは?
見た目は普通のワイヤレスイヤホンですが、耳にはめ込むとどんな人間のどんな言葉も笑い話に聞こえ、大爆笑してしまいます。
ドラえもん8巻「わらってくらそう」P69:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
退屈していたり気分が落ち込んでいる時はいい気分転換になる道具ですが、世の中早々笑っていればいい話ばかりではありません。
本編での使われ方
退屈していたのび太にドラえもんが出してくれたのが「ゲラゲライヤホン」です。
耳にはめてみるとドラえもんが喋るすべての言葉が笑い話に聞こえてしまい、のび太は笑いが止まりません。
散々笑ってスッキリしたのび太は、この効力をもっと試そうと遊びに出かけます。
何事も笑えばいいというわけではない
このように楽しい道具のゲラゲライヤホンですが、笑っている事が必ずしもプラスになるとは限りません。
のび太はママのお説教の際にもイヤホンを付けっぱなしにしていて、真剣なお説教で大爆笑してしまい、余計にママを怒らせてしまいました。
その後、しずかちゃんからペットのカナリアが死んでしまって悲しんでいる事を聞いてもゲラゲラ笑ってしまって嫌われ、しまいにはバナナで転ぶジャイアンを見て笑った事でぶん殴られてしまいます。
ドラえもん8巻「わらってくらそう」P71:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
笑うことで散々な目に遭ったのび太はイヤホンを投げ捨て、ドラえもんが持ってきた笑い話に怒り出すのでした。
このように何事も笑っていれば丸く収まるというわけではないのです。
ゲラゲライヤホンに似たひみつ道具
使った人間を笑わせるという効果の道具としては、コミック4巻に登場する「くすぐりノミ」があります
これは小さなノミ型のロボットで、人に取りついて全身をくすぐるので、取りつかれた人は転げまわって
大爆笑させられます。
ジャイアンが偶然に入手した四次元かばんの中に入っていたもので、くすぐりノミを全身に浴びてしまったドラえもんはその場で倒れてしまいましたね。
また、藤子・F・不二雄大全集第1巻「まんがか」に登場する「笑いガス」もあります。
ガスを吹き付けられた人間は何を見てもおかしくて笑い出してしまうという、まさに「ゲラゲライヤホン」とそっくりな効果を持っています。
しかし効果が短く、すぐに正気に戻ってしまうので、持続させるには何度も吹き付けなければいけません。
このガスはのび太が描いた下手くそな漫画をプロの編集者に見せる時に使われました。
ガスのお陰で編集者に大受けして雑誌に掲載されかけますが、直前で効き目が無くなり、掲載されることはありませんでした。
苦労知らずの人生を送ろう
笑うことは健康にいいと聞きます。
事の真偽はわかりませんが、暗くてブスッとしている人よりも、明るくいつもニコニコしている人の方が親しみを持てるのはわかりますよね。
ドラえもん8巻「わらってくらそう」P70:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
そういう人の周りには自然と仲間も集まるでしょうし、お互い助け合って生きていける気がします。
「笑う門には福来る」という言葉もあるぐらいですし、ゲラゲライヤホンのように何でも明るくおかしく捉える人になりたいものです。