顔のパーツを自由に変更して組み合わせ、別人の顔にすることができる『モンタージュバケツ』というひみつ道具を紹介します。
あわや泥棒に入られるところだった
のび太が学校から帰ってきたら、家に知らない男が上がり込もうとしていました。
「とてもだいじな用があったもんでね。」と、よくわからないことを言って男は立ち去りましたが、名前を聞きそびれたのび太。
ドラえもん4巻「お客の顔を組み立てよう」P70:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
そこで、モンタージュバケツを使って顔のパーツを次々と入れ替え、のび太が玄関で会った男の顔を再現することに成功したのです。
ドラえもん4巻「お客の顔を組み立てよう」P73:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
交番の前に行くと、モンタージュバケツで作った顔が「大泥望助(おおどろぼうすけ)」という泥棒の常習者の顔であることがわかりました。
のび太は泥棒と間違われて泥棒の子分に連れていかれ、ドラえもんは本物の泥棒とのび太を間違えるミスをおかし、モンタージュバケツを奪われてしまったのです。
逃亡用に泥棒がモンタージュバケツをでたらめにいじったところ、泥棒の顔のパーツはめちゃくちゃになってしまいました。
ドラえもん4巻「お客の顔を組み立てよう」P77:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
アニメでは少しストーリーが異なる
大山のぶ代さんドラえもんと、水田わさびさんドラえもんにも登場するモンタージュバケツ。
どちらも原作に沿った使われ方をしていますが、コミックとは少し異なる点があります。
大山のぶ代さんバージョン
最終的に泥棒の顔をリセットしようとしたが、道具自体が壊れてしまうオチがついていた
水田わさびさんバージョン
のび太の顔に、しずかちゃんの目、ジャイアンの鼻、スネ夫の口を移し替えるシーンが挿入されていた。
犯罪を助長するかもしれない
モンタージュバケツは使い勝手は良さそうですが、犯罪者が変装をして逃げるのに重宝してしまいそうですね。
指名手配の写真の意味が全くなくなってしまうことになり兼ねません。
リセットボタンがあるとはいえ、大山のぶ代さん版のように壊れてしまっては意味がないですし…。
遊んでいて変な顔で壊れると大変ですね。
普通に使うなら、のび太のような人探しや、変顔になって周りを笑わせたりという目的でしょうか。
プチ整形目的で使ったり、何らかの事故で顔に傷ができたときに、自分の写真をバックアップしておいて、モンタージュしなおすというのもいいアイディアかもしれませんね。
体を入れ替えるひみつ道具は珍しい
動物に変身するひみつ道具はたくさん登場するドラえもんですが、人間をまるごと、または部分的に入れ替える道具はかなり珍しい部類に入ります。
2人一組で入れ替われるものは「入れ替えロープ」や「トッカエバー」、体の一部を交換する「人体とりかえ機」がありますね。
遊びに使う程度ならいいかも
医療的に使う(顔の傷を見えなくする)といった使い方ならあってもいいですが、犯罪に使えてしまうので、人のエゴ的なところが出てきそうな感じのひみつ道具といえるでしょう。
ドラえもん4巻「お客の顔を組み立てよう」P76:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
視覚を通して人探しなどに利用できるため、道具としての性能は評価できます。
ただし、犯罪者の逃走が増えることも予想されるため、マイナス点も多いです。
便利ではありますが、使い方や使う人を間違えば間接的に危険なひみつ道具になってしまうものであると考えられる道具です。