人間切断機

世にも恐ろしいマジックショーの開幕です。

人間を真っ二つにしてしまうひみつ道具『人間切断機』を使えば、上半身と下半身を2つに切り分ける不思議な現象が起こってしまうのです。

驚きとシュールの世界へようこそ。

胴体真っ二つ!人間切断機

ママからお使いを言いつけられますが、テレビに熱中しているドラえもんとのび太。

そこでドラえもんが取り出したのが『人間切断機』でした。

これを使ってのび太の上半身と下半身を切断し、片方はテレビ担当、もう片方はお使いを担当させようという魂胆です。

人間切断機で真っ二つになるのび太
規制がかかってしまうかもしれない表現

ドラえもん10巻「人間切断機」P17:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

人手が足りないのは仕方ないとしても、その対策として人間を切ってしまおうというドラえもんの狂気じみた発想が恐ろしいですね・・・。

痛み対策もばっちり

胴体を豪快に切り離すわけですが、痛みはまったくありません。

麻酔をしている様子もないため、人間切断機の中で切断時の痛みを感じさせない特殊な仕掛けがあるのでしょう。

恐ろしい話ですが、血が飛び散る様子もないため、未来の進化した技術で不可能を可能にしているんですね。

電子頭脳で命令可能

頭がついている上半身は自分の意思で物を考え、手を動かします。

下半身は命令系統の脳がありませんが、輪っかの形をした電子頭脳を取り付けることである程度の命令を聞くようになります。

ただし、下半身は手がないため器用な動きができないという欠点があります。

お使いぐらいの簡単な仕事はできますが、用途は限られてしまいます。

周囲の慣れは恐ろしい

人の上半身だけ、もしくは下半身だけが歩いていたら、誰がみても腰を抜かして驚くことでしょう。

のび太の街の住人は、不思議がる様子こそ見せますが、化物のようなのび太の姿を見ても誰も騒ぎ立てることなく、なんな「まぁいつものことか」程度に軽く流しているようにも見えます。

化物に驚かない住人
驚く店員の顔がおもしろい

ドラえもん10巻「人間切断機」P17:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

これは恐らくドラえもんがひみつ道具を使って日頃から不思議な現象を引き起こすため、みんなの感覚がすっかり慣れてしまっていると想像できます。

普通に考えれば、こんなホラーな生物がいたら即座に警察かメディアに連絡し、TwitterやFacebookで拡散されてしまいますよね。

自分の意思を持つと危険

切り離した下半身は、今まで重たい上半身を支えていたこともあって、そこから解放された時の走るスピードが尋常ではありません。

素早く逃げ回る下半身を誰も捕まえることができず、下半身はやがでのび太に反旗を翻して自由を楽しもうと意思を持ち始めます。

最初のうちはしゃべることすらできなかった下半身ですが、物語終盤には口をきくようになり、自らの意思で自由を求めます。

のび太にとっては永遠に自分の下半身が行方不明になってしまうわけなので、それはもちろん大問題。

結局は、水をたくさん飲んで下半身をトイレに行かせたくなるよう仕向け、手がないからズボンを下ろすことができず、のび太の元に走って戻ってくるという奇策をしかけ、事なきを得ました。

トイレに行きたい下半身
漏らせばいいやという発想にはならないようだ

ドラえもん10巻「人間切断機」P23:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

上手に使いこなしたい人間切断機

周りから見ると変態的なひみつ道具ですが、猫の手も借りたいほどの忙しい時には重宝する可能性があります。

例えば上半身はパソコン作業をし、下半身は家の片付けやコミックのようにお使いを担当するわけです。

もちろん下半身の存在をないがしろにしてはいけません。

いつも重たい上半身を支えてくれてありがとうと感謝を示しながら、一緒に強力して忙しい時を乗り越えるのです。

のび太のように下半身に反抗されてしまうと手がつけられなくなってしまうので、注意が必要ですね。

おすすめの記事