細胞縮小き

照射した対象物の細胞を縮小し、小さくしてしまうひみつ道具が『細胞縮小き』です。

コミックでは古代の恐竜を小さくして捕まえるため、ドラえもんとのび太が使いました。

小さくするには制限がある

細胞縮小きは何でもかんでも小さくしてしまうわけではありません。

使うための条件として、

  1. 20m以内に対象物があること
  2. 動物か植物であること

この2つを満たしている必要があります。

1つ目の「20m以内」は、普通に照射する分には全く問題のない距離です。

しかしコミックのように、恐竜相手に細胞縮小きを使う場合、20mというとかなりギリギリな距離といえます。

襲ってくるティラノサウルス相手だと、20mはさすがに怖いですよね。

そして2つ目の「動物か植物であること」ですが、細胞縮小きは細胞を小さくするひみつ道具なので、例えば車や家のように、生き物の細胞を持ってない物には効果がないのです。

その証拠に、コミックではメガネを無くして目が見えなくなったのび太がデタラメに細胞縮小きを発射し、ドラえもんに命中しました。

ところがドラえもんが小さくなることはなかったのです。

細胞縮小き
射撃の天才でも誤射する

ドラえもん2巻「恐竜ハンター」P180:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

ドラえもんはロボットなので、細胞が存在していないのです。

スモールライトの劣化版

ドラえもんの定番ひみつ道具『スモールライト』がありますが、細胞縮小きはスモールライトの劣化版といえるでしょう。

何でも小さくするスモールライトがあれば、細胞縮小きの出番はまずありませんよね。

これは推測ですが、まず最初に細胞縮小きが開発され、その後しばらくして万能なスモールライトが発表されたはずです。

スモールライトが登場するまで細胞縮小きは大絶賛されていたことが考えられます。

細胞縮小きはのび太向けかもしれない

細胞縮小きは拳銃のような形をしています。

のび太は射撃の名人でもあるので、狙った獲物を外すことはまずないでしょう。

コミックではメガネがなかったので誤射してしまいましたが、通常ののび太であれば百発百中で当てられるはずです。

その証拠となる様子がコミックに掲載されています。

恐竜がとつぜん登場して焦ったのび太は、何度も何度も細胞縮小きを恐竜に照射してしまいます(本当は1回照射すればOK)。

その時ののび太は、なんと目をつぶった状態にも関わらず、1発もミスすることなく全て恐竜にヒットさせているのです。

拳銃の名人のび太
恐竜もたまったものじゃない

ドラえもん2巻「恐竜ハンター」P175:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄

恐竜がだんだん小さくなっているにも関わらず、気が動転しているにも関わらず、目を閉じて当て続けるのび太はやはり只者ではありません。

使い所に悩まされるひみつ道具

ドラえもんの道具は、基本的に永久に効果が続くものはないと言われています。

細胞縮小きで小さくなった対象物もいつかは元の大きさに戻るはずですが、どれくらい時間が必要かはハッキリしません。

ビックライトがあれば元の大きさにすぐ戻りますが、細胞縮小きしかない状態であれば、使い所が難しいひみつ道具です。

もし現代に細胞縮小きがあったとしても、動物園の動物たちを小さくし、輸送を楽にするぐらいしか使いみちが思いつきません。

しかも彼らが元の大きさに戻るタイミングがはっきりしないため、気軽に使うことができません。

やはりコミックのように「恐竜がり」のような野蛮なスポーツで使われるぐらいしか方法がないのでしょうか。

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