『すて犬ダンゴ』を食べると、決して飼い主の元に戻ることができなくなります。
人間の都合で動物に迷惑がかかるのは世の常ですが、捨てても捨てても匂いなどで戻ってくる犬を置き去りにする時に役立ちます。
が、しかし、コミックではのび太が誤ってすて犬ダンゴを食べてしまい、このマンガが終わってしまうのでは!?という非常に危険な状態まで進んでしまったのです。
意地汚いのび太
もともと『すて犬ダンゴ』はドラえもんが処分しようと部屋の中に放置していました。
それを普通のダンゴと勘違いしてのび太が食べてしまったからさぁ大変!
家を一歩でも出ると二度と家に戻ってこられなくから、絶対に外出するなとドラえもんが念押ししたにも関わらず、のび太は家を出てしまうのです。
知らない街を泣きながらさまよい、お腹が減ってノラ犬と一緒にご飯を食べたところ、あまりの気持ち悪さに吐いてしまったのび太。
その時にすて犬ダンゴも一緒に吐き出すことができたようで、なんとかギリギリのところでのび太は家に帰ることができたのでした。
ドラえもん14巻「家がだんだん遠くなる」P13:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
全て人間の都合
すて犬ダンゴを食べた動物は決して家に戻ることができません。
動物を飼うのも人間の都合、捨てるのも人間の都合ということで、いかに人間が動物に対してひどい仕打ちをしてきたことか。
このひみつ道具が開発された未来の世界においても、人と動物の立場はずーっと変わらないままなのでしょうね。
主人公失踪の危機
もしのび太がすて犬ダンゴを吐き出すことなくあのまま時間がたっていたら、いったい今ごろどうなっていたのでしょうか。
のび太は永遠に知らない街をさまよい続け、ドラえもんと再会することもなく、ひっそりとこのマンガは終わりを迎えていたことでしょう。
ドラえもんのひみつ道具の力をつかっても二度と会えなくなるという、ある意味とてもおそろしい道具なのです。
そうとは知らず、うっかりすて犬ダンゴを食べてしまったのび太も悪いのですが、そんな危険なダンゴを部屋に放置していたドラえもんにも責任がありますね。
ドラえもん14巻「家がだんだん遠くなる」P6:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
動物を飼うなら責任を持って
未来の世界にこんな道具が残っているのは非常に残念なことです。
動物を飼うのであれば、最後まで飼い主が責任を持って面倒をみるべきですし、それができなのであれば飼ってはいけません。
どれだけ科学が進歩しようとも、それを扱う人の心もそれ相応に成長してほしいものです。