釣りのチートツール『手ばり』です。
これを針の代わりに釣り糸に取り付けて水の中に入れると、自動的に魚を探して手が採ってくれるというなんとも画期的なひみつ道具です。
これがあれば魚に困ることはまずありませんが、釣りの楽しみは半減してしまいますよね。
部屋の中で釣りをしよう
川釣りが危険というのび太のママの忠告を受け、ドラえもんとのび太は『おざしきつりぼり』を使って部屋の中で釣りをすることにしました。
世界中のあらゆる水場を部屋の中に持ってくることができる画期的な道具なので、さぞ魚もポンポン釣れると思いきや、釣り糸を垂らしても全く魚が採れません。
ドラえもん12巻「勉強べやの釣り堀」P121:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ちゃんと魚はいるのに釣れないのは道具が悪い!というなんとも釣り初心者にありがちな文句を吐くのび太に対してドラえもんが出したのが『手ばり』です。
これを使えば水の中を手が動き回って魚を見つけ、自動的にキャッチしてくれるというではありませんか!
ドラえもんの宣言通り、手ばりを使った途端いままでの不漁がウソのようにたくさん魚が採れてハッピーなのび太でした。
ドラえもん12巻「勉強べやの釣り堀」P122:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
他人の魚を横取りするかも
手ばりはとても便利な道具ですが、他人が釣り上げようとしている魚までも捕まえてしまう恐れがあるので注意が必要です。
現に、ジャイアンが今まさに釣り上げようとしていた魚を手ばりが掴んでしまい、ジャイアンを竿ごと水の中に引きずり込み、おざしきつりぼりからジャイアンごと引き上げようとしました。
ドラえもん12巻「勉強べやの釣り堀」P123:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
普通の釣りであれば1匹の魚を2本の釣り針が取り合うなんて現象は発生しないため、手ばりならではのトラブルといえるでしょう。
強力な手ばり
先程の画像を見てもわかるように、手ばりはジャイアンを引き上げましたね。
手ばりの力はかなり強く、40kg近くもあるジャイアンの巨体でさえ楽々持ち上げてしまうため、通常の魚釣りにおいては苦労することはまずないでしょう。
独特なつかみ方をする
手ばりが魚をつかむとき、尻尾や胴体をつかむこともありますが、なんとも奇妙な持ち方をすることもあります。
ドラえもん12巻「勉強べやの釣り堀」P122:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
上の画像のように、胴体を縦にして持ったり、まるで手に吸い付くような不思議な形で魚を捕まえていますね。
手ばりは握力だけで獲物を捕まえているように見えますが、実は手のひらに吸着するための機能がついていると思われます。
これによって狙った獲物がどれだけ重たくてもヌルヌルしていても、しっかりつかんで離さない仕掛けになっているのですね。