小さくたって効果は同じ!フエルミラーコンパクトタイプは、その名の通りフエルミラーを手鏡サイズにコンパクト化した道具です。持ち運びやすくなったことで、フエルミラーの活躍の場がさらに広がりました。
2人の神様、登場
創生世界で自分に似た子孫を追いたいのび太。
たくさんの外国の様子も見てみたいしずかちゃん。
意見が分かれてしまったので、のび太がフエルミラーコンパクトタイプで神様セットをコピーし、しずか神様が誕生したのです。一つの道具をめぐる意見の対立を、道具そのものでコピーして解決するというのは、発想の転換として面白い使い方です。
堂々とコピー 大長編のび太の創世日記P113:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
2手に分かれ、新しい世界をその目で確かめることになるのでした。のび太としずかちゃんがそれぞれの好奇心に従って世界を見て回るという展開は、一人では見られなかった世界の多様性を2人で共有できるという点で、コンパクトタイプならではの活用法と言えます。
フエルミラーのコンパクトタイプ
フエルミラーコンパクトタイプはその名の通り、フエルミラーのコンパクトなバージョンです。
コミック第5巻に登場したフエルミラーは、床に置いて使う大きな鏡でした。
ドラえもん5巻「かがみの中ののび太」P47:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
それと比べると手鏡サイズで持ち運びもしやすく、効果も同じとなればこちらを使わない理由がありません。大きな鏡を持ち運ぶのはかなり不便ですし、室外で使いたい時にはコンパクトタイプの方が圧倒的に便利です。神様セットのような小道具をコピーする際も、手鏡サイズで十分な大きさがあれば問題なく対応できます。
鏡に映したものが増えるという仕組みは変わらないので、コピーロボットのように自分の行動をトレースするコピーを作りたい場合にも応用が効きます。もっともコピーロボットは操作性が高く、フエルミラー系は増殖が得意という使い分けが自然でしょう。コピーロボットが1体の完全なコピーを作るのに対し、フエルミラーコンパクトタイプは大量複製が得意という点で役割が異なります。
鏡の注意点
フエルミラーの注意点として、長時間電源を入れっぱなしにすると鏡に映った自分のコピーが生まれてしまうことです。
コピーの自分は現実世界の自分を鏡の中に入れ込もうと必死です。もし鏡の中に引き込まれてしまったら、コピーが現実世界を歩き回ることになり、大変な混乱が生じます。
これはコンパクトになっても同じと思われるため、鏡を使い終わったらすぐに電源を切る。このことをしっかり頭に入れておきましょう。特に手鏡サイズになったことで持ち運びが便利になった分、うっかり電源を入れっぱなしにするリスクも高まります。カバンの中で他の物に触れて電源が入らないよう、保護カバーなどをつけておくとよいかもしれません。
こうして道具はコピーされる
のび太はフエルミラーコンパクトタイプを使って堂々とひみつ道具を複製しましたが、これは本来やってはいけないことです。
いとも簡単に何でもコピーできてしまうミラーの性能が問題といえば問題ですが、みんながこれをやってしまうと世の中コピー品だらけになってしまいます。現実の社会でも著作権や特許の問題があるように、22世紀の未来ではひみつ道具の複製に関する法律があってもおかしくありません。
現実的にミラーが開発される頃には、コピー防止の技術も発達していることでしょう。例えば、ひみつ道具にはコピーを拒否するチップが内蔵されているかもしれませんし、鏡自体に複製禁止対象を認識する機能があるかもしれません。
ひみつ道具の複製問題という観点では、立体コピー紙も何でも複製できてしまう道具ですが、そちらは物体の複製に限られます。フエルミラーコンパクトタイプは生き物も含めてあらゆるものを増やせる点で、管理が特に難しい道具と言えます。
タマゴコピーミラーとの比較
また、タマゴコピーミラーは生き物専用のコピー道具で、タマゴを経由して誕生させる仕組みですが、フエルミラーコンパクトタイプは鏡に映るものなら何でも即座に増やせるので汎用性が段違いです。タマゴコピーミラーが生命の複製に特化しているのに対し、フエルミラーコンパクトタイプは道具も物体も生き物も区別なく増やせます。
その分だけ管理の難しさも増しますが、神様セットのような複雑な道具セットを一度にコピーできる点は、フエルミラーコンパクトタイプならではの強みです。
コンパクト化の恩恵と課題
フエルミラーをコンパクト化することで、屋外や旅行先など持ち運びが必要な場面でも使えるようになりました。大長編「のび太の創世日記」のように、創生した世界という特殊な空間で使う場合も、手鏡サイズなら持参しやすいです。
一方でコンパクト化による課題も考えられます。鏡のサイズが小さくなった分、大きなものをコピーしたい場合には複数回に分けて鏡に映す必要があるかもしれません。例えば家ほどの大きさのものをコピーしたい場合、手鏡に収まる範囲を少しずつ映していく必要があり、作業に時間がかかります。
また、手鏡サイズという特性上、複数人が同時に鏡を見てしまうリスクも高まります。複数の人が同時に映り込んでしまうと、意図しないコピーが大量に生まれてしまう可能性があります。使用時には周囲に注意を払うことが大切です。
コンパクトになって利便性が上がった分だけ、取り扱いにはより細心の注意が必要な道具とも言えます。手鏡として普通のバッグに入れて持ち歩けるサイズになったことで、日常のあらゆる場面で活用できる反面、誤って使ってしまうリスクも高まります。鏡の裏側に「フエルミラー・使用上の注意」と書いておくくらいの慎重さが必要かもしれません。また、コンパクト化によって複数人が同時に使う状況も想定しやすくなるため、グループでの利用ルールをあらかじめ決めておくことも大切です。創生世界という大舞台で活躍した道具として、大長編「のび太の創世日記」でその使われ方をぜひ確認してみてください。
神様が使うひみつ道具という皮肉
フエルミラーコンパクトタイプは、神様として世界を創造するという特殊な状況で活躍した道具です。創生世界の神様がひみつ道具を使って複製を作るというのは、ある意味で皮肉な設定です。神様が自分自身をコピーして複数の存在になるというのは、神話的な発想とSFを組み合わせたような面白さがあります。
のび太としずかちゃんが神様として別々の世界を見て回るという展開は、同じ出発点から異なる文明が生まれる可能性を示しています。のび太が選んだ方向性としずかちゃんが選んだ方向性で、それぞれの文明がどのように発展したかを比較するのも、この大長編の楽しみの一つです。
フエルミラーコンパクトタイプは、手軽に使えるながらも影響力が計り知れない道具です。特に神様として世界を作り上げるような場面では、一つの鏡が文明の分岐点を生み出すという壮大なドラマを演出しました。コンパクト化によって屋外や旅行先でも使えるようになったことは、フエルミラーの活躍の場を大きく広げます。大長編のような冒険の場面では、状況に応じてすぐに取り出せる手鏡サイズが特に有効です。道具のコンパクト化という方向性は、現代のスマートフォンが多くの機能を一台に集約した流れとも重なります。より小さく、より手軽に、しかし同じかそれ以上の効果を発揮する、ひみつ道具の進化の一つの方向性を示した道具です。大長編「のび太の創世日記」でその活躍をぜひ確認してみてください。





