『いただき子ばん』を使うと、体が人形のように小さくなって他人の背中にくっついて移動することができます。
コバンザメからアイディアを得たひみつ道具ですが、のび太はこの道具のせいで散々な目に合ってしまうのです。
面倒くさい人向けのひみつ道具
トイレに行くまでの距離を歩くのが面倒くさいという、人としてどうしようもないところまで堕落してしまったのび太。
ドラえもんは『いただき子ばん』を出しますが、それに気をよくしたのび太が街中で次々と小ばんを使って好き放題はじめるのです。
かけっこで小さくなって他人の背中にくっつき、ゴール直前で登場して1位をかっさらう姿は卑怯そのもの。
ジャイアンの背中にくっつき、悪口を言いまくった挙げ句、全く無関係のスネ夫まで巻き込む騒動になってしまいます。
ドラえもん13巻「いただき子ばん」P27:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しかしそんないいことばかり長続きしません。
小さくなったのび太はジャイアンのお尻の下敷きになり、凶悪な歌声をたっぷり聴かされたあとはトドメのおなら。
トリプルパンチで散々な目に合ったのび太が命からがら逃げ帰るという悲惨なオチを迎えるのでした。
ドラえもん13巻「いただき子ばん」P27:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
省エネ道具
いただき子ばんは面倒くさがりな人向けの道具という印象がありますが、状況によっては省エネな道具と捉えることもできます。
体が小さくなることを利用し、移動時に無駄なエネルギーをセーブし、生活に必要な労力を軽減することができます。
自転車レースでは複数人でチームを組み、一番負担の大きな先頭のポジションを交代で誰かが走りながら主力選手の風よけになり、最後まで体力を温存します。
いただき子ばんもこれに似たようなところがあり、力をセーブしながらここぞという時に使うと効果てきめんでしょう。
自動的に靴をはく機能あり?
いただき子ばんをつかってママにくっつき、家から外に出たのび太。
タイミングを見てママから離れた時、足にはちゃんと靴を履いた状態で体が大きくなりました。
ドラえもん13巻「いただき子ばん」P24:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
家の中でママにくっついたのは確かですが、その後でのび太が靴を取ったシーンは描かれてなく、確かなことは確認のしようがありません。
しかし、もし自動的に靴まで履かせてくれる機能があれば、なんて便利なひみつ道具なんでしょうか!