普段なにも考えなくても身の回りにあるものほど、実は本当にありがたいものだったりします。
『ありがたみわかり機』はそんな物や人のありがたみをわからせてくれるひみつ道具です。
のび太、ありがたさを知る
のび太のママは食べ物の大切さを説こうとしますが、飽食の時代に生まれたのび太にはいまいちピンときません。
ドラえもんは『ありがたみわかり機』を使い、いかに食べ物が大切かのび太にわからせようとします。
ドラえもん19巻「ありがたみわかり機」P110:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
目の前にケーキがあっても食べることができず、晩ごはんもおあずけとなり、いよいよ倒れそうになったところでようやく食べ物のありがたみに気付くのでした。
最後はのび太の悪知恵が働き、小言のうるさいママのありがたみを知りたいということで『ありがたみわかり機』を使うと、急遽ママが急用のためしばらく外出することになったのです。
ドラえもん19巻「ありがたみわかり機」P115:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
ドラえもんもあきれるくらいののび太のずる賢い使い方ですね。
無くなってはじめて気付く大切さ
『ありがたみわかり機』が普及すれば、今の世の中は大きく変わることでしょう。
当たり前すぎて気づいていないことが多い世の中ですから、例えば大切な人もそうですし、大切な物もそうですし、それらが無くなってようやく大切さに気付かされることが多いと思われます。
もし『ありがたみわかり機』が現代で開発されるようなことがあれば、大きな社会現象を巻き起こすことは間違いないでしょう。
のび太の機転はさすが
『ありがたみわかり機』の効果を逆手にとり、のび太はうるさいママを遠くに追いやってしまいます。
ドラえもん19巻「ありがたみわかり機」P115:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
のび太は事あるごとにドラえもんを驚かせるようなひみつ道具の使い方を見せてくれます。
これはのび太がいかに豊かで素晴らしい想像力を持っているかということの証明でもあり、彼の素質を物語る重要な要素です。
のび太の直感やひらめきは、おっとりした少年の姿からは想像もつかないほど。
勉強も運動もできないかもしれませんが、のび太は人として大切な力を幼い頃から身につけているのですね。