自らに100の苦しみを与えるひみつ道具『百苦タイマー』の紹介です。
のび太がうっかり使ってしまったことで生き地獄を味わうはめになってしまった恐ろしい道具です。
のび太の興味が仇になる
ひみつ道具の一斉点検をしていたドラえもんとセワシ(のび太の孫)。
のび太は2人の目を盗んでこっそり『百苦タイマー』を起動させてしまうのです。
ドラえもん18巻「百苦タイマー」P170:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
実はこのタイマー、1分に1回のペースで100分間もの間、自らに100の苦しみを与える修行に使われるためのひみつ道具。
精神の弱い人が使うと10回程度で死に至ってしまうこともある恐ろしい道具なのです。
ドラえもん18巻「百苦タイマー」P173:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
一度動き始めると100分経過するまで止めることはできず、のび太は次々と災難に襲われてしまいます。
ドラえもんとセワシは助けることもできず見守るしかなく、いよいよのび太に命の危険が迫るその時!
セワシは機転を効かせて100年後の未来に百苦タイマーを持って帰ったのです。
次にのび太に苦しみが訪れるのは100年後。ようやく苦行から開放されたのび太なのでした。
のび太、危機一髪!
百苦タイマーがのび太に与えた苦行の一覧を紹介しましょう。
- ドラえもんとセワシに殴られた
- 電灯が頭に落下
- ジャイアンに殴られた
- 落ちてきた鉄骨の下敷きになった
- ポイ捨てタバコで火傷
- 車にはねられた
こうやって書いているだけでも恐ろしいことばかり。
ドラえもん18巻「百苦タイマー」P174:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しかも1分に1回のペースでこれらが襲ってくるのです。
気が弱い人が10回目で死んでしまうことがあるというのも納得できますね。
果たして本当に修行になるのか?
修行僧は自らに痛みを与え、それを乗り越えることで精神的にも肉体的にも神に近付こうとします。
が、『百苦タイマー』で与えられる痛みというのはのび太の事例を見てもわかるように、痛みは当然のものとして命を危険にさらすものばかり。
苦労して修行しても途中で死んでしまっては意味がありません。
果たして『百苦タイマー』の効果がどれほどあるのか、未来の国の修行僧はみんなこのタイマーを使っているのか、真偽の程は誰にもわからないままです。