トリガーを引くと銃口からパンチグローブが飛び出し、相手を攻撃するひみつ道具『パンチ銃』です。
体の大きなジャイアンさえも軽くぶっとばす様子を見る限り、かなりの威力を持った銃ということがうかがいしれます。
*正式名称が紹介されていないひみつ道具のため、管理人が勝手に名前をつけています*
すべては親友を守るため
ドラえもんがパンチ銃を使ったのは、ドラえもんコミックの中でもこの時1回きりです。
しかも相手はジャイアン。
普段であればワケもなくドラえもんが攻撃などするはずがありませんが、この時は事情がありました。
実はこのとき、スネ夫がこっそり使った『友情カプセルとコントローラー』のせいで、ドラえもんはスネ夫の親友になっていたのです。
そしてジャイアンが親友(スネ夫)に殴りかかろうとしたところ、ドラえもんがパンチ銃を取り出し、ジャイアンに向けて発砲。
そう、すべては親友を災難から守ろうとしたドラえもんの優しさだったのです。
高い威力を秘めたパンチ銃
ジャイアンが油断していたとはいえ、パンチグローブが当たってジャイアンが吹っ飛ぶほどの威力は相当なものです。
ジャイアンの体重を仮に40kgと仮定しても、巨体が宙を舞って吹き飛ぶためにはかなりの力を加えなければいけません。
ドラえもん4巻「友情カプセル」P93:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
例えば、プロボクサーのヘビー級のパンチ力はおよそ800kg〜900kg前後と言われています。
ジャイアンもボクサーの本気のパンチを受ければ、体が宙を舞って吹っ飛ぶでしょう。
つまり、ドラえもんが何気なく使ったパンチ銃は、プロボクサーの本気のストレートパンチに匹敵する強さがあるということです。
物理法則を無視した銃
パンチ銃のグローブの大きさと、銃口の大きさをよく見てみると、明らかにグローブのサイズのほうが大きく、どう考えても銃口から出てくるはずがありません。
ドラえもん4巻「友情カプセル」P93:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
まぁドラえもんが出すひみつ道具ですし、未来の世界はスモールライトが開発されているくらいなので、おそらく銃身に収まっている時は小さく縮小されているのでしょう。
現代でもあるぞ!パンチ銃
探してみたら、ありました。
でも明らかにおもちゃですし、ジャイアンをふっとばす程の威力はなさそうです。
攻撃型のひみつ道具
大長編で登場するひみつ道具は、敵を攻撃するためのものが頻繁に登場します。
ショックガンや空気砲、スモールライトでさえ攻撃用として使われるんですよね。
パンチ銃もそれらのグループに含まれるような気もしますが、いささか射程距離が短すぎるかもしれません。
敵が至近距離まで接近した時、相手を吹き飛ばす切り札として使えば効果的でしょう。
プロボクサーのパンチをお見舞いできると考えれば、使い方によってはかなり有効な道具といえそうです。
地味なひみつ道具にこそ味がある
今回のパンチ銃のように、ドラえもんには1コマしか登場しないひみつ道具が数多くあります。
公式にひみつ道具として紹介されているものもあれば、名前すら登場せず、使い方もいまいちわからないものまで、多種多様にあります。
でもその1つ1つがドラえもんのストーリーを構成する重要な要素であることは間違いありません。
思わずツッコミを入れたくなるようなひみつ道具を持つドラえもんだからこそ、読者に親近感を与え、老若男女とわず愛される国民的キャラクターに成長したといえます。
パンチ銃もそんな一旦を担う役割があると考えると、あながちバカにできないひみつ道具ですね。