ある物の一部分から残り全体を復元することができる『全体復元液』を紹介します。
歴史に名前を残す出木杉くん
裏山から見つけた化石を日本初の肉食恐竜のものではないかと期待する出木杉くん。
のび太はその手柄を自分のものにするため、借りた化石に『全体復元液』をかけて完全な形に戻し、自分が発見者になろうと企てるのです。
ドラえもんプラス2巻「全体復元液」P105:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
しかし自分の用事を済ませているうちに出木杉くんが化石を発見し、第一発見者として歴史に名前を残すことになったのでした。
ドラえもんプラス2巻「全体復元液」P108:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
一部が全部
『全体復元液』をかけると、例えひとかけらの物体からでも残り全てを完全に復元することが可能。
食べかけのドラやきだったり破れたマンガ、燃えカスなどなんでも元通りです。
のび太は燃やした0点の答案をうっかり復元させてしまい、ママに見つかってしまいましたね。
効果が似たひみつ道具
一部のパーツから残りを完全に復元するひみつ道具は他に例がなく、例えば『ビデオ式なんでもリモコン』『人間リモコン』『タイムふろしき』あたりは元に戻す効果が一部似ていますね。
『復元光線』はちょっと用途がずれますし、『クローン培養基』『フエルミラー』『合成鉱山の素』もちょっと違います。
ありそうでなかった類の道具でしょう。
やっぱり出木杉くんはすごかった
裏山で恐竜の歯の化石を見つけた出木杉くんはやっぱりすごいと言わざるをえません。
全体の化石を見つけたのはのび太が使った『全体復元液』のおかげもありますが、そもそもきっかけを作ったのは出木杉くん本人です。
彼が見つけた歯の化石は、まぎれもなく日本初の肉食恐竜のものであり、この発見がなかったら別の人が見つけていたことでしょう。
ドラえもんプラス2巻「全体復元液」P104:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
出木杉くんはひみつ道具を使わずとも自分でまた残りの化石を見つけようとしていましたし、歯の化石が見つかったということは近くに本体が埋まっている可能性も十分に考えられます。
のび太が関わっていてもいなくても、いずれ出来杉くんは若くして注目される人材になっていたと思われます。