日本陸軍の階級制度をモチーフにした『階級ワッペン』。
位の高いワッペンの言うことには絶対服従してしまう恐ろしい力があります。
のび太が大将
家の中でも友達の中でも、いつも自分はビリッかすの位置づけにしかいないと嘆くのび太。
ドラえもんは『階級ワッペン』を取り出してのび太に貸すのですが、これが不幸の始まりでした。
日本陸軍の階級が元になっている階級ワッペンは、上の位のワッペンを付けた人の言うことには勝手に体が服従してしまう効果があります。
ドラえもん15巻「階級ワッペン」P122:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
どんな無茶な要望にも素直に応じる友人の様子を見たのび太は調子に乗ってしまい、町内を50周も走るめちゃくちゃな命令を出します。
大将ののび太にしかワッペンを剥がすことができないはずだったのですが、服を脱げば一緒にワッペンも外れてしまう盲点があったのです。
最後には反旗を翻した友達がのび太の家を取り囲む恐ろしい結末となったのでした。
ドラえもん15巻「階級ワッペン」P123:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
権力を持つと失敗するタイプ
今回のことからもわかるように、のび太は自分を大きく超える強大な力を手に入れると調子に乗り、失敗してしまうタイプといえます。
本当はひみつ道具のおかげなのにも関わらず、つい自分が大きくなったと勘違いしてしまうのです。
ドラえもん15巻「階級ワッペン」P123:小学館てんとう虫コミックス藤子F不二雄
自分の置かれた立場を冷静に捉え、どんな状況でも冷静に対処できる落ち着きが必要ですね。
実は恐ろしい階級ワッペン
上の者には絶対服従!という強制力が働く階級ワッペンは、いたずらに使うと大変なことになります。
なにしろ命令は絶対に遂行しなくてはいけないので、ワッペンを貼っている間は体の自由がきかず、ひたすら忠実に動き続けるのです。
のび太はまだ小学生なのでよかったですが、悪人の手にわたると世の中が大混乱してしまいそうですね。